「生徒を思うなら断固ぶん殴るべき」…令和の今観ると体罰・問題発言のオンパレードの「金八先生」なぜあそこまで支持されたのか?

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社会のあらゆるところで「頑張れば必ず報われる」という大きな物語が信じられている時代に、『3年B組金八先生』は産声を上げたのだ。

金八先生の教師像~“説得“と”寄り添い“で問題解決~

『3年B組金八先生』は、なぜ社会に支持されたのか。

それは、作中で描かれる“説得”と“寄り添い”が特徴的な金八先生の教師像が影響しているのだと思われる。

3年B組の生徒たちは勉強、恋愛、家庭問題など様々な悩みを抱えており、金八先生はこれらの課題に対して説得(+平手打ち)を試み、ほとんどがそれで解決する。

あまりにも金八先生の話を生徒が聞き入れるので「ご都合主義すぎるのでは?」とも思わなくもないが、大きな物語が成立しうる社会のなかで、金八先生が「こうすべきだ」と提示する“絶対解”に乗っかっていきたいという生徒・親の思いが強かったのかもしれない。

“寄り添い”とは学校内にとどまらず、生活領域にまで踏みこむ生徒との関係性を意味する。例えば、

・生徒が気になっている他校の生徒の住所を調べてあげる
・生徒と同じ家に住む
・一緒にコンサートに行く(しかも海援隊)
・試験前で緊張して寝れないという理由で複数人の生徒が金八先生の家に電話する
・生徒の家で一緒にご飯をつくる

本作ではこういった描写が多数見られる。

筆者は教育系大学を卒業し、現在でも教育関係の仕事をしているが、あまりにも現代とはかけ離れていてあぜんとした。筆者が小学生の時、担任の先生が年に1度自宅に来て面談するという文化があったと記憶しているが、その比ではない。

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