邦画アニメのメガヒット連発は"単なる偶然"ではない! 興行収入「史上最高2744億円」の日本映画市場で進行する《劇的すぎる主役交代》の深層

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

すると、邦画実写作品の興収はこの期間、大きく変動していないことがわかった。コロナ禍で落ち込んだ20年と21年を含めても平均478.1億円と、総じて500億円前後で推移している。25年は771億円と最も大きいが、『国宝』があったので当然だ。

(外部配信先では記事中のグラフや写真をご覧いただけない場合があります。その際は東洋経済オンラインでご確認ください)

邦画アニメと洋画の興行収入

一方、邦画アニメと洋画はハッキリと入れ替わっている。10年代までは邦画アニメが洋画を抜くことはなかった。ところが20年代になると、邦画アニメが洋画を凌駕している。25年は邦画アニメの901.2億円に対して洋画は350.4億円と、2.5倍以上の差がついた。日本のアニメ作品がハリウッド映画を蹴散らしたのだ。

なぜ“主役交代劇”が起きたのか

この「入れ替わり」の背景には何があるのか。ハリウッド映画は、日本に限らず世界中で長年にわたって映画館を席巻してきた。なぜ日本で“主役交代劇”が起きたのか。

まず、ハリウッド映画ファンの高齢化がある。

私は1960年代生まれで、ハリウッド映画が大好きだ。何しろ、子どもの頃はテレビで毎日のように「洋画劇場」が放送されていた。大人向けのハードボイルドや恋愛映画も含めてあらゆる分野のハリウッド映画を浴びて育った。

大人になると、街には「2番館」と呼ばれる映画館で、最近のヒット作から古典的な名作まで見られた。さらに、ビデオレンタル店で最初はVHS、その後はDVDでハリウッド映画を楽しんだ。

そこにコロナ禍が来た。多くの人がネットフリックス、アマゾンプライムビデオ、U-NEXTと契約し、自宅でいくらでも映画が見られると知った。もう映画館に行かなくてもいい。

次ページ洋画とアニメ、それぞれに生じた変化
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事