「売り手市場ってまじ?」「所長なのに年収300万台」「部下は日本語も常識も通じない」 "転職ブーム"に乗れなかった《若き清掃員たち》の嘆き

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午前6時から午後3時までの6~7時間、体を動かし続ける。冬でも大量に汗をかき、ユニフォームのシャツを2~3枚着替える。入社半年で5~10キロは減ったという。「毎日クタクタで、股関節やひざが痛い。まだ、27歳よ」と嘆いた。

最もツライのは、トイレ

発注者である大学からの清掃の要求は、コロナ禍以降、年々高くなっている。

机や椅子、テーブルの上、手すりを水で拭くだけでなく、消毒も求められる。それに応じて清掃会社の本社の上司からの要求も厳しくなった。

「パートの人件費や消毒液、洗剤など資材の物価が上がっているから、予算をできるだけ抑えろ!と圧をかけてくる」

清掃会社はほかの会社との差別化が難しいため、価格競争になるケースが少なくない。低価格を売りにする他社に契約が変更されてしまうこともある。本社は契約解消を警戒し、所長と副所長に求めるものも高くなる。

「テコ入れの一環で本社の課長が来るけど、無茶な指示ばかり。パート社員を1つにまとめて生産性を上げ、付加価値を高めて!と言うけど、高齢者と外国人ばかりでは限界があるよ」

最もツライのは、トイレの掃除だ。男女問わず、大便が便器からこぼれていたり、床に落ちていたりするという。便がついたトイレットペーパーが散乱していたり、生理用品を入れるケースに突っ込んであったりするときもある。

「大学側は『留学生がやったのかも。最近、増えているから。文化や習慣の違いだから我慢して』と言ってくるけど、水洗の使い方も教えずに使わせるなよ」
「清掃をなめている。メンタルがおかしくなりそう」

副所長は学生の頃の友人が転職すると、「月収が5万円以上、上がった」などと聞かされる。同世代の多くが、キャリアアップの転職をしている。彼も他業種で数社の中途採用試験を受けたが、不採用だった。

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