「退職金でリフォーム」50代が陥る"終の住処"の罠――"通勤前提"に考えて買った住まいのままでいいのか?専門家が語る正しい選択とは
人はやがて歳をとり、高齢者施設のお世話になることが多いでしょう。
しかし、55歳を超えて定年後の生活を見据えていくに、もっとよい生活エリアを探していくのも人生第2ステージの生き方を彩り豊かなものにしてくれるでしょう。
ずっと賃貸のままで大丈夫か
読者の中にはずっと賃貸住宅で過ごされてきた方もいるでしょう。特に独身、あるいは離婚してフリーになった方で、賃貸住まいになった人もいることと思います。
賃貸住まいの人から多く聞かれる質問に、
「ずっとこのまま賃貸で過ごせるだろうか」
というものがあります。高齢者には家を貸してくれなくなるのではないかという不安です。
はじめに結論から言いますと、現在、普通借家契約を結んでいて、賃料の滞納などがなく、この先も同じ家に長く住み続けたいと思っている人はあまり心配しなくてもよいです。
日本は借家人の保護が顕著な国で、普通借家契約で賃借している賃借人を大家側が一方的に追い出すことは原則できません。
建物賃貸借には、普通借家法によるものと定期借家法によるものの2種類があります。このうち定期借家は、あらかじめ賃貸借期間が定められていて、期限満了とともに契約は終了し、賃借人は退去しなければなりませんが、普通借家では、大家側に相応の理由がなければ、契約更新の際に、賃借人を退去させることはできないのです。
普通借家法の考え方の背景にあるのが、戦後の「未亡人」問題です。
戦争で稼ぎ手である夫を失った「未亡人」が、借家から一方的に追い出されることがないように配慮されたのです。したがって、現在賃借している家が普通借家であるかぎり、こちらから出ていく必要もありませんし、大家からたたき出される心配もありません。
それでも、契約更新時に賃料を大幅に引き上げられて、出ていかざるを得なくなるのではないかという心配がもたげてきます。それもあまり心配しなくてよいです。賃料の引き上げ要求に対しては、「応じられません」として、従来どおりの賃料を支払い続けることが可能です。
こうなると大家は、値上げになった理由を述べ、理由についてその根拠を証明していかなくてはならなくなります。
例えば物価上昇、管理費の値上がりなどを実際のデータなどで裏付けをとりながら説明していくことが求められます。それでも賃借人が応じなければ、裁判に訴えることになります。いうことを聞かないからと言って「出ていけ、ばかやろう」とはならないのです。



















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