工場を「働き方改革」の最前線に──イトーキが滋賀で実証した人材不足時代の競争力、エンゲージメント30ポイント向上が示す意味

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イトーキ
敷地内の移動には、近隣のゴルフ場から譲り受けたカートを活用する。従業員のアイデアでラッピングを施し、親しみやすさを高めている(筆者撮影)

位置情報×サーベイ×空間データで継続改善

こうした施策を支える器となるのが、今回リニューアルした4階建てのオフィス棟だ。1階が社外共創フロア、2階が開発ラボやエルゴノミクスラボを備えた社内共創フロア、3階が執務エリア、4階が食堂とイベントスペースという構成になっている。

内装デザインには地域素材を取り入れた。3階執務エリアでは、琵琶湖の葦(ヨシ)と近江八幡産の花崗岩を随所に使っている。葦はドライフラワーにして天井から吊るしたほか、キャビネットの側面に茅葺き風に加工して貼り、穂先はテーブル天板に埋め込んだ。花崗岩は粉砕して壁面の左官材に混ぜ、信楽焼の植物鉢やテーブル天板にも使っている。葦は水質浄化に役立つが、かやぶき屋根の需要減で新たな用途が求められており、地域課題に応える素材選びでもある。

イトーキ
3階の執務エリアには、琵琶湖の「葦」や近江八幡の「花崗岩」を配した。地域の素材を空間に取り込み、地元の課題解決にもつなげている(筆者撮影)

特徴的なのは「Data Trekking」と呼ぶデータ活用の仕組みだ。位置情報データ、半年ごとのパフォーマンスサーベイ、レイアウト管理のスペースデータを組み合わせて分析し、どこで働く社員のパフォーマンスが高いか、人の交わりがどう起きているかを可視化する。オフィスは作って終わりではなく、データに基づいて改善を続ける対象になった。

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