ゼネコン業界を待ち受ける大型再編の波。気になる"次のM&A"は? 好業績の背景に環境変化への危機感

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3つ目の再編パターンは資本統合まで踏み込まない「緩やかな連携型」。その象徴が、みずほ銀行の支援によって誕生した「東北アライアンス建設」である。東北6県の地場ゼネコンなどが共同出資して設立した事業会社だ。「異業種が黒衣となって地場会社をまとめるこうした枠組みがあれば、災害発生時の迅速な対応など地域貢献にも直結する」(ベテラン社員)。

カギを握るのはメインバンク

再編を占ううえでカギを握るのは「メインバンク」だ。銀行は、ゼネコンが合併することで融資シェアが他行へ流れるのを嫌う。銀行の意向が、経営戦略以上に再編の行方を左右する要因となっている。

その視点から改めて下表5を見ていただきたい。大成建設が子会社化した東洋建設、そしてインフロニアが傘下に収めた三井住友建設、各ケースの主要借入先は重複していることがわかる。

“次なる一手”で取り上げた高松も実は、奥村組とメインバンクが同じで、浅沼組とも主要借入先が重なる。仮に連携・合流すれば、ユニークな相乗効果が期待できる。奥村組や浅沼組は社寺など文化財の保存修理や建築で実績がある。一方、高松は土地活用の一環としてアパートホテルの建設にも注力しており、オーナーに向けた経営・運営サポートまで踏み込んだ提案も行っている。

「高松が奥村組や浅沼組のルートを活用すれば、寺院特有の木の空間を生かした1泊20万円超えの高級宿泊事業も可能だ。そうして急増する宿坊需要を取り込めれば面白いビジネスになる」(中堅ゼネコン幹部)という。

再編をテコに、本格的な変革期へと突き進むゼネコン。荒波の先にいかなる勝機を見いだすのか。

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梅咲 恵司 東洋経済 記者

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うめさき けいじ / Keiji Umesaki

鉄道・人材関連業界を担当。過去に建設、不動産、小売り、精密業界などを担当。『週刊東洋経済』臨時増刊号「名古屋臨増2017年版」編集長。著書に『百貨店・デパート興亡史』(イースト・プレス)。

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具志堅 聡 東洋経済 記者

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ぐしかた さとし / Satoshi Gushikata

建設、ホテル、アミューズメント・レジャー業界を担当。2014年に西日本新聞社入社。経済部や国際部・釜山駐在などを経て、23年からヤフー(現・LINEヤフー)で、Yahoo!ニューストピックスを編集。25年に東洋経済新報社入社。学生時代には韓国とイギリスに交換留学。大分市出身。

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