ある準大手ゼネコンの役員は、「再編によって受注案件を増やせれば、現場で工事を担う協力会社に安定的に仕事を供給できる。そうなれば協力会社は仕事の空白期間がなくなり、経営が安定する。再編の結果、協力会社の囲い込みが可能になり、施工能力の維持・確保ができる」と再編のメリットを説く。
折しも高市早苗政権は「サナエノミクス」の柱の1つとして、国土強靭化のさらなる推進を掲げる。ゼネコン各社はこの機を捉え、手薄だった領域をM&Aにより補完する動きが活発化しそうだ。
この先、考えられる再編の形は主に3つ。1つ目は「垂直統合型」だ。実例としては大成建設による東洋建設の買収、大和ハウス工業による住友電設の買収が挙げられる。特定分野の補完やグループの連携強化を企図した従来型の拡大戦略といえる。

「ぶら下がり型」が現実的
2つ目は持ち株会社が複数の事業会社を束ねる「ぶら下がり型」だ。インフロニアや高松がその代表例である。これまでの建設業界では「1+1が2にならない」と合併が敬遠されてきた。合併して1社になると入札枠が1枠に絞られてしまうからだ。だが、「各社が独立して入札できる『ぶら下がり型』なら現実的だ」と準大手ゼネコンのベテラン社員は分析する。

















