白木屋・魚民が激減でも「モンテローザ」が潰れない理由、店舗6割減で"後出しジャンケン戦略"も捨てた《外食の覇者》の現在地

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魚民
以前は主要駅の駅前に必ずあった「魚民」の看板。最近はめっきり見かけなくなったが、その運営企業はどっこいコロナ禍を生き延びていた(写真:Ryuji/PIXTA 撮影は2018年)

「白木屋」「魚民」「笑笑」——。かつて駅前の雑居ビルで、こうした居酒屋チェーンの看板を目にした記憶がある人も多いだろう。

しかし、最近の街の景色は一変している。今、目にすることが増えているのは、「伝串」で快進撃を続ける「新時代」や、「レモンサワー50円」というインパクトのある看板を掲げる「それゆけ!鶏ヤロー!」といった、いわゆる「第4世代」の新興勢力だ。

新たな新興勢力の台頭を前に、駅前の風景を埋め尽くしていたブランドを生んだ運営会社は、時代の波に飲まれて消えてしまったのだろうか。いや、そうではない。主役の座を降りた後も、その企業は今なお、しぶとく生き残っている。

売り上げ半減でも2期連続で黒字確保

冒頭のような居酒屋チェーンを運営してきたモンテローザは、徹底した「後出しジャンケン」戦略で店舗網を拡大。ワタミやコロワイドと並び、「居酒屋新御三家」と呼ばれた時代がある。

同社の決算公告によると、コロナ禍前には売上高が1000億円を超えていたが、現在は売上高が500億円台まで縮小するとともに店舗数も大きく絞り込まれている。にもかかわらず、同社は居酒屋事業から撤退することなく、2024年3月期から2期連続で最終黒字を確保している。

時代の変化に合わせ、かつてライバルだったワタミは「サブウェイ」買収によって日常食へ、コロワイドは給食やフードコートといった「食のインフラ」へと舵を切り、それぞれ新たなポジションを築いている。その中で、なぜモンテローザは「居酒屋」という土俵から撤退せず、生き残ることができているのか。そこには、美学を排したむき出しの生存戦略があった。

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