白木屋・魚民が激減でも「モンテローザ」が潰れない理由、店舗6割減で"後出しジャンケン戦略"も捨てた《外食の覇者》の現在地
象徴的なのが、看板業態であるファミレスの「ロイヤルホスト」だ。同店は店舗数をあえて減らし、24時間営業を廃止し、業界では異例となる店休日を導入。稼働を抑えることで、従業員の士気と接客品質を引き上げ、結果として顧客体験価値を高めた。稼働時間が減っても増収増益を実現した点は、戦略的縮小の成功例といえるだろう。
一方で、「天丼てんや」は日常食としての再現性を武器に出店を加速し、規模拡大によってグループの収益基盤を支える役割を担っている。「質」を担うロイヤルホストと、「量」を担うてんや。この二段構えが、同社の業績を下支えしてきた。
ダイナミクスやアンドモワといった競合他社が、撤退の遅れから倒産へと追い込まれる中、モンテローザはそれらとは一線を画すスピード感で経営判断を下した。収益の上がらない店を粛々と撤退させる。その割り切りこそが、モンテローザを生き残らせた最大の要因だった。
「後出しジャンケン」から資産活用への転換
ただ、モンテローザがいま静かに進めているのは、単なる撤退ではない。新業態の展開も続けており、新たな市場の開拓にも力を注ぐ。
そこで注目しておきたいのが、かつてのようにブランドを丸ごと模倣する方法ではなく、既存資産を前提とした低コスト型の戦略へと進化している点だ。
例えば、鶏料理特化型の「鶏のジョージ」は、FS.shakeが展開する「とりいちず」など、近年勢いを増す低価格焼き鳥業態を意識した設計だ。また、卓上サーバーを導入した「勝手にサワー 笑笑」や「勝手にサワー 白木屋」といった店舗は、「おすすめ屋」などで広がった潮流を踏まえたものといえる。
いずれも、いわゆる第4世代の台頭を強く意識しつつ、単なる流行追随にとどまらず、既存の店舗資産と組み合わせることを前提に設計されている点が特徴だ。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら