がん、認知症、骨粗鬆症に「漢方」が発揮する意外な実力。つらい副作用や進行の不安を和らげ"予防"に貢献、記憶力改善に期待も
その結果、漢方薬が体内でどのように作用するのか、そのメカニズムが次々に解明されています。臨床試験も増え、有効性が科学的に証明されてきています。日本の大学でも、2001年から、漢方医学が医学部の必修科目となりました。医師になる人は全員、漢方の知識を身につけているのです。
ふだんから食事の栄養バランスや睡眠、運動も自分なりに気をつけている、という人でも、年齢を重ねると特に、体調が今一つすぐれないと感じることが増えるのではないでしょうか。あるいは若い方でも、疲れやすく慢性的な不調を抱えている方もいらっしゃることでしょう。
そんな人に、ぜひ漢方薬の力を借りていただきたいと思います。
がん治療の副作用を和らげる
とはいえ、私自身は漢方薬を処方しない病気が3つあります。それが、がん、認知症、骨粗鬆症です。その理由は、現状ではこれらの病気は西洋医学の外科手術や治療薬の方が、治療効果が望めると考えているからです。
「じゃあ、漢方は、この場合は役に立たないの?」
そう思った方もいるかもしれません。たしかに、直接的な治療は今のところ西洋医学を優先するのが原則です。
しかし漢方だからこそ、できることがあります。
漢方医学では、これらの病気そのものを治すのではなく、病気に伴うさまざまな症状を改善し、患者さんの生活の質を向上させられるのです。また、病気の予防にも貢献できるのです。これは非常に重要なポイントです。
3つの病気をひとつずつ見ていきましょう。
がんとは、体の細胞が異常に増殖する病気です。実は私たちのDNAは紫外線などにより毎日壊れており、毎日がん化しています。同時に、毎日修復もしています。しかし年を取ると修復機能がうまくいかなくなり、壊れた状態で細胞が作られてしまう。それが、がんの発症です。
漢方は、がん細胞を直接攻撃することはできませんが、抗がん剤のつらい副作用を和らげる力があります。


















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