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ライフ #廃墟モールの経済学

「昼間なのに人とすれ違わない」「天井に蜘蛛の巣、落書きも散見」…かつての商都で閑散、改善策も実らなかった「茨城の廃墟モール」苦難の歴史

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  • 坪川 うた ショッピングセンター研究家・ライター
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そこで土浦市は、1985年に筑波研究学園都市で開催される「科学万博つくば'85」を機に、復活を図ろうとした。土浦—筑波研究学園都市をつなぐ高架道路「土浦ニューウェイ」を整備。この高架道路の整備にあたり立ち退いた商店の移転先として、川口川を埋め立てて開発されたのが「モール505」である。

「土浦ニューウェイ」と「モール505」(筆者撮影)

ところが高架道路は、当初期待された活性化の効果を生まなかった。「モール505」のオープンと時を同じくして、筑波研究学園都市に西武百貨店とジャスコを核とする「クレオ」がオープン。「モール505」は開業前の時点で出店希望のテナントが少なくオープンが延期されており、先行きが不安な状態であった。

つくば市にある「クレオ」も、のちに郊外大型モールの影響を受け閉店。現在は「トナリエつくばスクエア」というモールになっている(筆者撮影)

近隣店舗が次々と閉店

オープンから10年後の1995年に、「モール505」はアーチや街路灯を設置した。これは郊外の大型店に流出している買い物客を呼び込むことを狙ったものだった。

しかし1997年、「モール505」の隣にあったイトーヨーカドーが、駅前に新設された商業施設「ウララ」へ移転。「ウララ」は郊外の大型店に対抗した再開発で建てられたが、「モール505」への波及効果はなかったどころか、かえって駅前への一極集中を招いてしまった。

現在の「ウララ」。イトーヨーカドーは2013年に閉店し、その後土浦市役所が入居している(筆者撮影)

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【追い討ちをかけた「つくばエクスプレス」】

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