面接で漫然と会話をして、最後は「フィーリング」で決める…中途採用で「思っていた人と違う」が頻発する理由

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事例 準備不足は「辞退」という形で返ってくる
あるSaaS企業で、カスタマーサクセスマネージャーの面接がありました。営業部長が面接官でしたが、当日まで候補者の経歴を見ていませんでした。面接が始まってから履歴書を読み始め、「あ、BtoCの経験があるんですね」と言ったところ、候補者から「いえ、BtoBのエンタープライズです」と訂正される始末。
さらに、候補者の前職が自社の最重要顧客だったことも、面接中に初めて気づきました。準備不足により、候補者に「この会社は大丈夫か?」という不安を与えてしまい、結果的に辞退されてしまいました。優秀な人材を、面接官の怠慢で逃す。準備不足が招いた失敗です。

面接設計の不備は、さまざまな損失をもたらします。

まず、優秀な人材を見逃すリスク。適切な質問ができなければ、候補者の本当の能力を引き出せません。表面的な受け答えだけで判断すると、真に優秀な人材を不合格にしてしまう可能性があります。

次に、ミスマッチの増加。見るべきポイントを見ていないため、入社後に「思っていた人と違う」という事態が頻発します。これは企業にとっても候補者にとっても不幸です。

さらに、面接の効率性の低下。何を聞くか迷いながら進める面接は、時間ばかりかかって成果が出ません。候補者も面接官も疲弊するだけです。

最も深刻なのは、企業ブランドの毀損です。準備不足で支離滅裂な面接を受けた候補者は、その企業に対してネガティブな印象を持ちます。それが口コミやSNSで広がれば、採用活動全体に悪影響を及ぼします。

どのように面接を設計すべきか

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では、どのように面接を設計すべきでしょうか。まず重要なのは、面接の目的を明確にすることです。「いい人を採用する」では曖昧すぎます。

「3年以内にマネージャーになれる営業人材を採用する」

「自社のAI開発をリードできるエンジニアを採用する」

このように、具体的な目的を設定することです。

次に、評価項目の具体化。抽象的な「優秀さ」ではなく、行動レベルで評価項目を定義します。たとえば「コミュニケーション能力」ではなく、「複雑な技術概念を非技術者に分かりやすく説明できる」というレベルまで具体化することです。

そして、構造化された質問設計。思いつきで質問するのではなく、評価項目に対応した質問を事前に準備し、すべての候補者に同じ質問をすることで、公平で客観的な評価が可能になります。

内藤 貴皓 採用コンサルタント
ないとう たかひろ

1988年生まれ、静岡県出身。大学在学中の20歳でキャリアを開始し、大手教育企業にて個人向け営業を担当。2012年4月、新卒で入社した出版社では広告営業として社内売上のギネス記録を更新。人事戦略部へ異動し、新卒・アルバイト採用や教育・研修制度の設計を担当。2016年2月、株式会社FiNCに人事として入社し、エンジニアなどのプロダクト職の中途採用やマネジメント研修の運営、評価制度の改定を主導。社長室では、創業者・溝口勇児の秘書業務を通じ、現場と経営の橋渡しを担い、シリーズDラウンドの資本業務提携にも携わった。その後、ベンチャー支援・ファンド運営を行うWEIN グループの創業に参画し、管理部門とコワーキング事業の立ち上げを主導。2020年10月に独立、2021年1月にCHEMI 株式会社を設立し代表取締役に就任。2025年10月、社名をRECRUIT BOOSTER株式会社へ変更。

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