面接で漫然と会話をして、最後は「フィーリング」で決める…中途採用で「思っていた人と違う」が頻発する理由

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後で面接官に聞いてみると、「正直、何を聞けばいいか分からなかった」とのこと。彼は営業部長として優秀な成績を収めていましたが、面接の経験はほとんどなく、何の準備もせずに面接に臨んでいたのです。

これは特殊な例ではありません。多くの企業で、面接は「なんとなく」行われています。明確な評価基準もなく、体系的な質問設計もなく、ただ漫然と会話をして、最後は「フィーリング」で決める。

砂漠で水を探すとき、どこを掘るべきか、どのくらい深く掘るべきか。何も決めずに適当に地面を掘る人がいるでしょうか。多くの企業の面接は、まさにこの状態なのです。

事例 面接官がバラバラだと、評価も真っ二つに割れる
あるPR会社でのマーケティングマネージャー採用で、3人の面接官が別々に面接を行いました。後で評価を突き合わせると、驚くべきことが判明しました。
面接官A(人事部長)の質問
「志望動機は何ですか?」
「長所と短所を教えてください」
「5年後のキャリアプランは?」
面接官B(マーケティング部長)の質問
「今までで一番成功したキャンペーンは?」
「SNSマーケティングの経験は?」
「データ分析はできますか?」
面接官C(役員)の質問
「なぜ転職を考えたのですか?」
「給料はいくら欲しいですか?」
「いつから働けますか?」
3人とも全く違う観点で質問し、評価基準もバラバラ。結果、評価は真っ二つに割れました。Aは「人柄が良い」、Bは「スキルが不足」、Cは「条件が合わない」。同じ候補者なのに、まるで別人を面接したかのような評価でした。これでは、正しい採用判断ができるはずがありません。

なぜ面接設計ができないのか

第一に、「面接は会話」という誤解です。確かに形式的には会話ですが、面接の本質は「限られた時間で候補者の能力と適性を見極める評価活動」です。雑談とは根本的に違います。この認識が欠如していると、ただの世間話で終わってしまいます。

第二に、評価基準の曖昧さです。「優秀な人材」「やる気のある人」「うちに合う人」。こんな抽象的な基準では、何を見ればいいか分かりません。結果、面接官の主観だけで判断することになります。

第三に、準備の軽視です。多くの面接官は、面接直前に履歴書を斜め読みして、ぶっつけ本番で面接に臨みます。これでは、的確な質問ができるはずがありません。プレゼンテーションなら入念に準備するのに、なぜ面接は準備しないのでしょうか。

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