有能な人ほどハマる「私がいなきゃ」の献身が、組織を殺す理由
この負のループから脱却するカギは、人格の改善ではなく「責任の可視化と分担」という仕組みへの落とし込みです。本書『マネジメントの原点』では、特定の個人に負荷が偏る組織設計のバグを特定するために、「RACI」というフレームワークの活用を提唱しています。
「誰がどこまでやるか」を次の4つの役割で明確に切り分けるのです。
自己犠牲型リーダーは、この「A」と「R」の両方を一人で抱え込み、チームの自律性をふさいでいます。
大切なのは、リーダーが「最終説明責任(A)」は担いつつも、「実行の責任(R)」を適切にメンバーへ分散し、境界線をはっきりと設けることです。
「抱え込まない勇気」がチームを育てる
本当の意味でチームを支えるとは、誰か一人がヒーローになることではありません。それは、プロセスと判断の責任を部下とともに適切に「分担」する仕組みを作ることです。
リーダーが「小さなNo」を言うことを習慣にし、議事録の作成や一部の判断を部下に委ねることで、初めてチームに当事者意識が宿ります。権限を移した直後はエラーも起きますが、それを「学習資源」としてチームで共有し、境界線を微調整し続けることが、組織の成長スピードを決定づけます。
マネジメントの原点とは、操作や忖度のない健全な合意を作ることです。そして、実行までの摩擦を淡々と取り除き続ける技術を習得することにあります。あなたが「抱え込まない勇気」を持ったとき、チームは自律的に動き出し、あなた本来のやりがいと手応えを取り戻せるはずです。
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