【浅草ロック座】豪快な祖母と演出狂だった父 踊り子に育てられた3代目が、破産を乗り越えて変えた"劇場の景色"
破産の危機、そしてコロナ禍。度重なる苦難を乗り越えた今、ロック座には新たな風が吹いている。前述した女性客の増加やインバウンドだ。
「女性客が増えたのは、上原亜衣ちゃんが初めて舞台に乗った16年が境目かもしれません。彼女のように、女性ファンが多い演者さんが出ることで潮目が変わりました。亜衣ちゃんは、2月にロック座最後となる舞台に臨みますが、日本だけでなくアジアでも熱狂的な人気を誇るので、よりインバウンドのお客さんが増えるのではないかと感じています」
しかし、齋藤氏はあえてインバウンド向けの調整は行わないと言い切る。
「インバウンドを意識しすぎて見透かされるようなことをすると、それはもう『漫画』になってしまう。あくまで自分たちらしくいることが大切。それが見たくてお客さんは来ているはずですから。
浅草でも、和牛をウリにしている店がいくつかあるんですが、価格も中身も『こういうのが好きなんでしょ』ってかんじが透けて見えるんですね。案の定、ガラガラです。僕らは、本物を作り続けるしかないんです」
プロ意識にあふれる令和の踊り子
かつての踊り子は色恋やアルコールに溺れる危うさもあったが、令和の踊り子たちは「ショーとしての完成度」を追求するプロ意識にあふれていると齋藤氏は語る。
浅草の片隅で、踊り子を愛し、演出を尊び、かつ堅実な経営のハンドルを握る。その「極端な2世代」の血を受け継いだ3代目のバランス感覚こそが、ロック座という唯一無二の文化を守り抜く最後の砦となっている。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら