【浅草ロック座】豪快な祖母と演出狂だった父 踊り子に育てられた3代目が、破産を乗り越えて変えた"劇場の景色"

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そんなロック座が直面した危機のひとつが、2020年から始まったコロナ禍である。ステイホームや外出自粛が叫ばれ、多くのエンターテインメント施設が国の公的支援を受ける中で、ストリップ劇場という業態は厳しい制約を受けた。

「踊り子さんは個人事業主。しかも、我々の業態は『風俗』のカテゴリーと判断され、国からは一切補償してもらえなかった。申請しても『それは無理』と言われるばかりで……。でも、劇場を閉めれば彼女たちの生活は立ち行かなくなる。だから、たとえ赤字でも劇場を開け続けました」

浅草ロック座 上原亜衣 
客席数は150席弱。一体感と没入感はライブならでは(撮影:今祥雄)

踊り子さんの演技に奮い立って

客足はコロナ前の3分の1にまで落ち込み、平日の入場者は60~70人ほどにまで減った。それでも1回目の緊急事態宣言下での1カ月を除き、齋藤氏は意地でも幕を上げ続けた。

「何度も挫けそうになりました。周りの人間は『週末だけ開けたら? 半年で落ち着くと思うし』など、無責任なことばかり言っていて。そんな時に私を奮い立たせてくれたのは『踊り子さん達の演技』でした。踊り子さんが生きられる場所はステージ上。踊る場所がなくなれば、彼女たちは死んだも同然です。生活の保障よりも大事なものがそこにはありました」

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