「オーディション番組」にヒントあり! 知らないうちに社員のモチベが上がる【推せる職場】のつくり方
この「心理的所有感」を職場に対しても持ってもらえるようにメンバーと接しているのが、心を動かすリーダーです。
働く人が「ここにいたい」「このチームをもっと良くしたい」と思える「推せる職場」をどうつくるか。それが、これからのマネジメントの核心だと考えています。
「未完成な職場」ほど推せるようになる
「推せる職場」の強みは、職場のメンバーが自ら「参加したい」「一緒にストーリーを創っていきたい」と主体的に関われることです。そういう意味では、単に「好き」な職場とは似ているようで異なります。
ゴッホの絵画やレオナルド・ダ・ヴィンチの彫刻を好きな人は大勢いますが、作家の成功を共に歩んでいる感覚とは違います。
一方で、現代の、まだ知名度のない作家の作品を推す人もいます。この場合は、作家のより一層の成功を願っているし、自分が作品を買うことでその成功に少しでも貢献している喜びもあります。
頼まれたわけではないけれども積極的に関わっていく、いわば世話焼きのような感覚です。
つまり「推し」と「好き」の違いは、自分が参加できる余地があるかどうか、ということです。言い換えれば、対象が未完成であるほど、自分のものだという心理的所有感を持ちやすいのです。
職場に置き換えてみると、仕組みやマニュアルが完璧に整備された職場では、参加する余地がないので心理的所有感は育ちません。
しかしトヨタのカイゼン活動のことを考えてみてください。トヨタは完成された職場のように思えますが、常にカイゼンの余白を持っていて、現場の従業員が仕組みづくりに参加することを促しています。
もし、あなたの職場がまだルールも曖昧で標準化されたマニュアルもなく、「メンバーは働きにくいかも」と思ったとしても、心配しないでください。むしろ、その未完成さを武器に変えてメンバーと一緒に完成させていくチャンスがあるということです。
メンバーにとっては、仕組みがないことに最初は不満を感じるかもしれません。でも、そんな職場を自分で変えていける手応えを持ってもらえたなら、心理的所有感が育ち、「推せる職場」になっていきます。これが、働きがいなのです。
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