20世紀までの古い時代を終わらせるのは、2つのメカニズムである。その2つを説明しよう。
なぜ欧州が世界を支配したのか
1492年、コロンブスの「新大陸」発見の年から、世界は動き始めた。欧州の移動の時代の始まりとともに、世界の資本主義は始まった。近代の始まりでもあった。
なぜ、近代においては、資本主義により、欧州が世界を支配したか。
それは、欧州が動いたからである。欧州は海を跨いで、別の大陸に出て行ったからである。動いた側であったからである。攻めたからである。
欧州から持ち込まれた菌による伝染病により、中米の文明は破滅したと言われているが、逆に欧州が中米の菌により破滅させられなかったのはなぜか。簡単である。出て行ったからであり、菌は持ち込んだが、菌を持ち帰る量は限られていたからである。中米の菌に侵されて死んだ欧州人は、欧州に戻る前に死んだのであり、持ち帰ってしまった菌は数が限られていたはずだ。
菌だけでなく、文化、風習についても同じだ。入ってくるものには汚染されるが、外にあるものに汚染されに行く人間の量は限られている。だから、出て行ったほうが自地域の破滅のリスクは負わないのである。
歴史というのは、中心の発展、その周辺への刺激からの同化、それが征服されるか、周辺が中心にとってかわるか、これの繰り返しである。近代資本主義以前から、このメカニズムは同じだが、資本主義だけが別格なのは、大陸を跨いで行われたことだ。このスケールの違いが質的な違いをもたらした。
なぜ欧州が勝ったのか、欧州は出ていくことを選んだのか、攻めることになったのか。それは、地域内での争いが激しすぎたからだ。だから、争いに勝つために、戦争の動員システムとしての国民国家が生まれ、発展し、資本の動員のための資本主義が加速した。


















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