「え、いつの間にクリスマス終わった?」「年越しそばだけあればいいでしょ…」 2025年は《もっとも盛り上がらない年末年始》になりそうなワケ
ただ、昭和の人々は家にいても気持ちは盛り上がり、クリスマスや正月のテレビ特番など季節性の高いものを楽しんでいました。物質的にも情報的にも今ほど豊かではなかった分、固定観念への疑問や同調圧力を感じづらく、1つひとつの習慣を身近な人と楽しもうとしていた感があります。
その点、「他の人が年末年始の習慣をやっていても気にしない」という令和のインドア派は、個人として健全である一方、家族や友人とのコミュニケーションが減りやすいところもあり、必ずしも今のほうが幸せとは言えないのかもしれません。
人間関係の距離感が2極化
さらに年末年始の習慣に影響を与えているものとして、もう1つあげておきたいのは、人間関係の変化。
かつて人間関係は主に「1.物理的・心理的の両方で近い関係(友人や家族など)」「2.物理的に近く、心理的に遠い関係(同僚や知人など)」「3.物理的・心理的の両方で遠い関係(人となりや連絡先を知らない人など)」の3段階に分かれ、それぞれに応じたコミュニケーションを取っていました。
実際に1と2には年賀状を送り、3には送らない。2にはお歳暮やお年賀を贈っていたのではないでしょうか。
しかし、年月の経過によって人間関係は3段階から2段階に減少。2と3の区別があいまいになり、「1.心理的に近い関係(友人や家族、ネット上の友人など)」と「2.心理的に遠い関係(同僚や知人、人となりや連絡先を知らない人など)」の2段階に変わりました。
ネットの発達・浸透によって物理的な距離感の重要性が薄れ、「心理的に近いか」が基準になったことで年賀状の枚数が減り、お歳暮やお年賀の送り先が減った感があります。
また、そんな距離感の2極化につながったのがハラスメントやコンプライアンス。
「クリスマスや年末年始は何するの?」「恋人と?家族と?1人で過ごす?」と聞くだけでハラスメントのリスクがある現状では、クリスマスパーティー、忘年会、新年会などを控える企業があるのも当然でしょう。


















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