「え、いつの間にクリスマス終わった?」「年越しそばだけあればいいでしょ…」 2025年は《もっとも盛り上がらない年末年始》になりそうなワケ
一方、出費の少ない年越しそばや初詣あたりは物価高の影響を受けにくいところ。「これくらいやっておけば年末年始の雰囲気が出る」「お金がかかるからこれ以上はいらない」というミニマム思考がうかがえます。
ただ、年末年始の習慣に関しては、金銭面以外の要素も影響を与えていて、それが縮小傾向を加速させています。
「昭和」もインドア派がたくさんいたが…
金銭面以上に縮小傾向を加速させているのは、精神面での解放。
クリスマスは「恋人と過ごすことが幸せ」「SNSにケーキ、ディナー、イルミネーションなどをアップするのが普通」、年賀状は「相手がやめない限り続けたほうがいい」「もらうだけで送らないのはずるい」、お歳暮は「自分から『やめる』と言いづらい」「やめたら『疎遠になりたいのか』と誤解されそう」、大掃除は「年に一度掃除をしなければいけない」、お年玉は「正月くらい子どもにお金をあげるべき」。
これらの固定観念から逃れられない。同調圧力を感じて変えられない。主体的に行動を変えられず世間が変わるのを待つしかない。こういった心理的な不自由さから解放されたい人が増えていることが縮小化につながっています。
年末年始に関する固定観念や、それにもとづく同調圧力から解放された人が徐々に増えたことで、「誰が先にやめるか」というチキンレースのような関係性が終了。
年末年始は長期休暇の人が多い時期だからこそ、「不特定多数と同調するより、自分らしく、本当にやりたいことをして過ごしたい」、あるいは「年末年始でもコスパ・タイパ優先で過ごす」という思考の広がりがうかがえます。
また、そのような思考回路では「年末年始は家で過ごす」というインドア派が増えることも特徴の1つ。
クリスマスは「ケーキとチキンは買おうかな」、大みそかは「年越しそばくらい食べよう」、年賀状は「家からメールかSNSでメッセージを送ろう」などの行動傾向につながっているようです。
その「年末年始は家で過ごす」という行動パターンは、昭和の人々に近いものなのかもしれません。


















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