「いきなり!ステーキ」第2章、実際どうなの? 赤基調の広くてシックな店内に6800円のメニューまで…衝撃の"生まれ変わり"ぶりは吉と出るか

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いきなり!ステーキでは、昼ピークにはしばしば「席は空いているがバッシングできないのでお客を案内できない」の取りこぼしが発生するという課題を抱えていた。DXでスタッフの負担を減らし、その分、素早くバッシングや入店案内に取り掛かることで機会損失をなくしていく。食事の時間はゆったりと楽しんでもらいながらも、食事以外のストレスになる待ち時間を短くして回転率を上げる。それなら店側もお客もwin-winだ。

入り口にあるセルフレジ(写真:筆者撮影)

焼き方も一新、肉は常に「最良のもの」を

品質面の向上にも力を入れており、神田北口店の厨房には新たにスチームコンベクションオーブンを導入。これまではチャコールブロイラー(焼き台)を使用して肉を焼いていたが、状況によって台の温度が変化することもあり、品質を均一に保つには焼き手の技量がある程度必要だった。それをスチームコンベクションオーブンにすることで温度を一定に保ち、焼き加減のブレをなくしていくという。

また、筆者が訪れた渋谷センター街店では焼き台で焼くことによってそのにおいが店内に充満していたが、スチコンであればドアを閉めて焼くため軽減されることも期待できるかもしれない。

取り扱う肉も常に最良のものを探し続け、頻繁に生産地や卸業者を訪ねているそうだ。こうした取り組みで利益率の向上を目指しており、安易な値上げはせず、企業努力を惜しまない姿勢を一瀬社長は示した。

厨房奥にはスチコンが。社員の発案で導入に至ったそう(写真:筆者撮影)

この新型店舗はテスト的にスタート。今後どう展開していくかは反応を見ながらだそう。無理やり置いたイスやピーク時の取りこぼしなど、課題を抱えていたいきなり!ステーキ。それらを解決すると同時に、ゆったりと食事を楽しめる環境を整え、客層や利用シーンの幅をさらに広げていきたい考えだ。

天井から吊り下がるロケットのオブジェ(写真:筆者撮影)

客席フロアの頭上にはアイコンのロケットのオブジェが飾られていた。まるでここからまた大きく飛躍したい意思を象徴しているかのようだ。これから始まるいきなり!ステーキ劇場の第2章に期待したい。

大関 まなみ フードスタジアム編集長/飲食トレンドを発信する人

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おおぜき まなみ / Manami Ozeki

1988年栃木県生まれ。東北大学卒業後、教育系出版社や飲食業界系出版社を経て、2019年3月より飲食業界のトレンドを発信するWEBメディア「フードスタジアム」の編集長に就任。年間約300の飲食店を視察、100人の飲食店オーナーを取材する。
Instagram:@manami_ohzeki

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