転出超過4年連続の広島で、なぜ女性の「クリエイティブ支援」に注目が集まるのか? ジェンダーギャップと雇用課題に向き合う現場の試み

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パソコンは持参したものを使ってもいいし、貸し出しもある。また、Adobe Expressはスマホやタブレットでも利用可能だ。

その後、「クライアント」となる賛同5団体から、どういう企業・団体で、どんな課題感があり、どのようなコンテンツを作ってほしいのか説明があり、実際に制作が始まった。

実際、スケジュールの都合もあってAdobe Expressの説明は短時間だったのだが、そもそもがテンプレートが充実しているし、画像やテキストを差し替えていくだけなので、それでも多くの参加者の方はサクサクと作業を進めていた。戸惑うことはあっても、デジタルハリウッドSTUDIO広島やアドビの説明員の方のサポートが手厚いので、わからないこともすぐに解決して作業が進められたようだ。

また、何より「クライアント」に相当する賛同団体の人が目の前にいるから、「どういうコンテンツを作ってほしいのか?」を聞きながら作業を進められたので、「クライアントニーズに応える」ということを実感できたようだ。

Adobe Express
参加者がバナーを制作しているところ。驚くほどクオリティの高いバナーが簡単に作られていた(筆者撮影)

最後には、全員の作品を投影して講評が行われた。いずれも驚くほどの完成度で、Adobe Expressがいかに誰でも簡単に扱えるかがよくわかった。

賛同団体にとっても、参加者の方々にとっても良いイベントになったようだ。

より、仕事の幅が広がるかもしれない

実際に、参加者の方に話を聞いてみた。

デジタルハリウッドSTUDIO
参加者のAさん(左)と、Mさん。すでにデザインスキルを身に付けるためにデジタルハリウッドSTUDIO広島に通っているという(筆者撮影)

AさんとMさんは、半年ぐらい前からデジタルハリウッドSTUDIO広島に通ってらっしゃるとのこと。どちらもふたりのお子さんのお母さん。

Mさんは「デザインの仕事もしていたけど、ウェブデザインの仕事もしたくってデジタルハリウッドSTUDIO広島に通っている」とのこと。広島にはなかなか働き口がないという問題もあるし、コロナ禍の時には一時テレワークも普及したのに、その後また元に戻ってしまったのが残念という。子育てをしながらテレワークなしのフルタイムで働くのはなかなか難しい。Aさんは、今回のワークショップについて「いつもより短い時間で完成品を作らなければならないのは難しかった。自分で作ることにこだわってしまうから、生成AIの使いどころに迷ってしまいます」と、デザインを勉強している人ならではのコメントをくださった。

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