【2026年トレンド予測】正解はAIに任せればいい。Z世代が「SNS疲れ」の果てに見つけた"ふざける自由"

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――その流れの中で、AIを使った“遊び”も増えていますね。

海外を中心に流行しているのが、AIで架空の世界観を作る遊びです。たとえば、実写映画の“理想の撮影現場”をAIで再現する動画があります。

ロケバスが並び、キャストが集まっている。一見すると本物の撮影現場ですが、すべてAI生成です。実写化に否定的な声が出やすい海外では、「だったら理想の実写版をAIで作ってしまおう」という発想が自然に生まれている。正しさよりも、“こうだったらいいのに”という妄想を形にする使い方ですね。

AIが“正解”を作りすぎた結果、人間は「ふざける側」に

――一方で、AIの進化に対する“逆張り”的な動きもあるとか。

あります。AIがリアルすぎて、『これは本物?AI?』と区別がつかなくなってきましたよね。その反動で、今はやり始めているのが『AIにはこんな動画作れないだろ』という大喜利的表現です。

――どんな動画なのでしょう?

わざと意味不明な格好をしたり、“AIが作ったみたいな変な映像”を、人間が本気で再現する。一見AIっぽいけれど、よく見ると完全に人力。そのズレが笑いになる。

AIは正解を目指す。人間は正解じゃなくていいことをやる。その分業が、自然に生まれてきています。

――Z世代は、AIを脅威としては見ていない?

少なくとも今は、恐れていません。むしろAIがいるからこそ、人間っぽさ、バカバカしさ、意味のなさを、あえて楽しめる。AI時代だからこそ、“ちゃんとしていないこと”が価値になる。その感覚が、次のカルチャーを作っていくと思います。

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