｢AIの使い方を学ぶのは無駄｣そう言い切る人こそ､AIを使いこなして成果を出す深い理由
AIには「御社の顧客の今の気持ち」や「現場で起きているリアルな問題」はインプットされていません（写真：metamorworks／PIXTA）
「プロンプトエンジニアリング」や「最新AIツールの操作方法」。AI時代に乗り遅れまいと、こうしたスキルの習得に時間を費やしているビジネスパーソンは少なくない。
しかし、新刊『AI時代に仕事と呼べるもの』の著者・三浦慶介氏は、「AIの使い方を学ぶことに、もはや価値はない」と断言する。
本記事では、同書から一部抜粋・再構成し、多くの人が陥っているAIスキルの罠と、ツールよりも先に身に付けるべき大事なことについて解説する。
AIの使い方よりも大事なこと
ここ1年のAIの進化はめざましく、実務でのAI活用は飛躍的に広がりました。会議の議事録はAIが要約し、資料作成もスライド作成もプログラミングもAI。とにかくAIを使い倒して生産性を上げているという組織も、もはや珍しくありません。
しかし、筆者の知る大企業の優秀な社員や、急成長中のベンチャー経営者たちは、口をそろえてこう言います。
「AIなんかツールの1つでしかない。AIなんかより先に学ぶことのほうがずっと多い」
この言葉を聞いて「ああ、AIについていけない人の負け惜しみか」と思ったとしたら、それは大きな間違いです。彼らはAIを否定しているわけではありません。むしろ、誰よりもAIを日常的に使いこなし、成果を出している人たちです。
それでもなお、「AIなんかより先に学ぶべきことがある」と言い切るのはなぜでしょうか。この言葉には、AI時代の本質を突いた、非常に深い真理が隠されています。
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