コンサルの提案に「現場を見てモノを言え」と部長が激怒→しかし、たった一言で沈黙した理由

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怒る部長
特に日本企業では、「やらない理由を必死で主張する人」というのが多数いる(写真:kai/PIXTA)
「もっと現場を見てからモノを言え!」
外部のコンサルタントの改革案に対し、ベテラン管理職がこう反論する。日本の組織では、よく見かける光景かもしれない。
新刊『AI時代に仕事と呼べるもの:「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方』の著者・三浦慶介氏は、こうした「現場を盾にする人」こそが、AIの進化によって最も残酷な形で淘汰されると指摘する。
本記事では、同書から一部抜粋・再構成し、組織を停滞させる決断しない人の本質と、AI時代における生存戦略について解説する。

「現場のため」は誰のため

「現場のため、現場のためとか言って、結局は自分が動きたくないだけなんですよ」

AI時代に仕事と呼べるもの: 「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方
『AI時代に仕事と呼べるもの:「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

あるIT企業で業務委託のコンサルとして働いていたKさんは、吐き捨てるように言った。それは老朽化したシステム基盤の刷新を検討する会議での出来事だった。

そのプロジェクトは3年も前から「検討」が続けられており、誰も意思決定をしないままに時間だけが過ぎているという状態だった。

プロジェクト推進のスペシャリストとして案件を受けたKさんは、社内の状況をスピーディに把握し、システム基盤の刷新が必要不可欠であるという見解と、進めるための計画案を提出した。

すると、情報システム部長がいきなり激怒したのである。

「もっと現場を見てからモノを言ってくださいよ! コンサルだかベンチャーだかで経験を積んできたか知らないけど、こっちは現場を必死で回してるんですよ!」

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