「しぶとくコンサートをやっていく」美川憲一さん報告「パーキンソン病」とはどんな病気か――主な症状、治療法について医師が解説

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縮小

歩行時はうまくバランスをとることができず、小さな歩幅で歩いているうちに次第に重心が前のめりになって、転倒しやすくなります(これを「突進歩行」と言います)。

④筋固縮

①~③は患者さんが自覚でき、家族など周囲の人が見てもわかる症状ですが、この筋固縮という症状は、医師が患者さんを診察しないとわからない症状です。

医師が患者さんの肘や手首、膝などの関節を屈伸させたときに、医師の手に感じられる特有の「固い感触」を指し、歯車のようにガタガタした感じや、または一定の抵抗感があるもので、医師が触診で判定していきます。

以上4つをあわせて「パーキンソン症候群」、または「パーキンソニズム」と呼びます。これらの諸症状はパーキンソン病以外の病気でも生じることがありますが、最も多いのがパーキンソン病です。

便秘や認知症などの症状も

パーキンソン病では運動系障害以外にも症状が表れます。

①自律神経症状

不整脈、発汗異常、便秘などが見られます。なかでも便秘の出現率はたいへん高く、便秘が初発症状ではないかと思われる患者さんもまれではありません。頻尿など排尿障害が見られることもあります。

②嗅覚障害

自覚症状として見られるほどの重度なものは多くありませんが、早期から認められるものとして注目されています。

③抑うつ状態

こちらも最初の症状として生じることがあります。うつ病として治療されている経過中にパーキンソン病が明らかとなる例もあります。

④認知症

運動系障害と似ていて、思考が遅くなるという点が特徴的です。記憶障害のほか、性格の変化、幻覚などが見られます。

⑤睡眠時の異常行動

寝ているはずのときに急に大声を出す、暴れる、立ち上がって歩き出すなど「寝ぼけている」ように見える症状です。

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