リハビリがもたらす「超回復」とは? 患者にも家族にも大事な「あきらめない力」と「あきらめる力」

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酒向氏と窪田氏
話は「ついに出た」という注目論文にも及んだ(写真:いずれも本人提供)
「近視になってもメガネをかければいい」と思っている人は少なくないが、実は近視は将来的に失明につながる眼疾患の発症リスクを高める、危険な疾患なのである。しかし、身近に眼疾患の経験者がいなければ、その実感が湧かない人がほとんどではないだろうか。
近視は病気です』の著者であり、近視の予防を呼びかける眼科医である窪田良氏の対談企画。脳外科医からリハビリテーション医に転身した酒向正春さんを招いてお話を聞く。同氏が取り組む「攻めのリハビリ」は、なるべく早い段階で高負荷の訓練をスタートし、運動機能や認知機能を高めるものだ。第3回の本記事では、体を動かすことによる健康効果を、最新の研究結果や自身の実体験も交えて語る。

患者や家族は「奇跡的な回復」を求めるが……

窪田:酒向先生の「攻めのリハビリ」では、できるだけ早いタイミングで負荷の高い訓練に取り組みます。患者さんにも、あきらめない力が強く問われるのではないかと思います。

近視は病気です
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酒向:あきらめない力もそうですが、私はあきらめる力も大切だと思っています。私のところに来られる患者さんやご家族は、「ここに来れば奇跡的に回復するのではないか」と思っているわけです。でも、治療は純然たる科学なので、奇跡では語れません。

脳画像を見た時点で、どこまで意識が回復して、どれぐらい体が動くようになるか、ある程度わかります。実際、よくしてほしいと言って全国から相談に来られる、寝たきりの重症患者さんのうち、じつに7割ぐらいの方がもう回復は見込めないのです。それを私がお伝えすると、「今までは何とかなるんじゃないかと思って頑張っていたけれど、酒向先生がそう言うならあきらめがつきました。これからは、今の体での新しい生き方を考えてみます」と言われることがあるんです。

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