“アコーディア問題”を、最大ライバルのPGM社長に直撃。コンプラ問題は、統合の行方は、太平洋クラブ問題は……キーマンが激白

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--現在、アコーディアがスポンサーに名乗りを上げている太平洋クラブ(1月23日に民事再生手続きを申し立てたゴルフ場経営の名門)についてはどう考えるか。

太平洋クラブの再生計画案提出期限(当初は4月27日予定)は7月2日までジャンプした。6月28日に開かれるアコーディアの株主総会で、竹生社長が勝つのか、株主委員会側が勝つのか見極めたうえで、判断するということだろう。普通の冷静な目で見れば、竹生社長側が勝てば再生計画案をそのまま出して、負けたら会社更生に切り替えるということではないか。

--アコーディアがスポンサーから降りた場合、PGMは太平洋クラブが欲しいか。

安ければ買う。太平洋クラブはメンバーさんが不満を持っているので、無茶な運営はできなくなっている。その意味では(買収する)値段は下がる。要するに高く買えばメンバーに不利益、安く買えればメンバーにはフレンドリー。アコーディアは太平洋クラブを280億円で入札したとも言われるが、メンバーへの弁済には回らないので彼らは怒っている。このディールでは、130億~150億円までは銀行への弁済に回るが、それ以上の価格をつけても東急不動産が持っていってしまい、メンバーには還元されてない。それなら、安く買いましょう、その代わり一緒に運営やりましょう、とメンバーに言えるくらいでないと。メンバーを敵に回して太平洋クラブのスポンサーはできない。

PGMでは、僕が社長に就任してからの経営方針として、メンバー重視を従業員にも言っている。その中で、ステイクホルダーの株主に満足していただくために、キャッシュフローをある程度上げていくにはどうするか、というテーマを掲げている。

仮に太平洋クラブのスポンサーに手を挙げることになっても、太平洋クラブだけ特別な運営をするわけではない。PGMの方針としてメンバーを重視し、1日に1コースで受け入れる枠もせいぜい50組ぐらいでやります、ということでやっていく。そこはアコーディアのアンチテーゼになると思う。
(聞き手:大滝俊一、山田雄大 撮影:今井康一 =東洋経済オンライン)


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