“アコーディア問題”を、最大ライバルのPGM社長に直撃。コンプラ問題は、統合の行方は、太平洋クラブ問題は……キーマンが激白


--その中でアコーディアの竹生道巨社長との考えの違いも出てきたのか。

竹生社長は一貫して統合には総論大賛成。今回、私と石橋保彦氏(平和社長)が個人的に、PGMとの統合を申し入れたときも一貫して賛成していた。アコーディア側からは「安く買いたたく」という言い方もされているが、そもそも敵対的という言葉を使うのがナンセンス。なぜなら竹生社長は一貫して統合賛成だったから。

ただ、昔は今すぐでも賛成、だったのが、われわれが個人的に申し入れた辺りから、統合は賛成だが時期尚早、という姿勢になってきた。何が時期尚早なのかわかれば、今回のようなコンプラ問題がなくても、統合案を引っ込めて良かった。統合ということになると、お互いにタイミングとか時期が大事。お見合い、結婚と同じだから。

そもそも、われわれが申し入れたのは「買収」ではなく「統合」。「買いたたく」というコンセプトは買収だから起こる。われわれの提案はあくまで統合しませんか、統合に当たってはDD(デューデリジェンス=買収監査)やりましょうということ。2社統合でスケールメリットがあるはずだが、お互いのステークホルダーに説明義務があるから、DDをやろうと。DDで行けると思ったら、フェアに統合比率を決めればいいと。

(経営統合には株主総会で3分の2以上の賛成を得る特別決議が必要なため)PGMは平和が8割を持つから簡単だが、アコーディアは3分の2の株主の合意が必要。フェアな統合比率でなければ、アコーディアの株主もOKとはならない。「M&A」のMargers(統合)とAquisitions(買収)の違いをわれわれはしっかり説明したつもりだが、理解していただけなかったのではという気がしている。

--2社の統合でゴルファーにメリットはあるのか。

アコーディアもPGMも株式を上場しているので、株主に対し成長を見せないといけない。だからこそ、一生懸命ゴルフ場の買収に走り、株主重視、キャッシュフロー重視でやってきた。ただ、顧客単価が下がり続けているのに前年対比プラス予算を作らなければならない中、メンバーより、単価の高いビジターを重視する姿勢が強まってしまった。

2社統合でキャッシュフローが大きくなるとファイナンスも安定する。ムリなゴルフ場買収もしなくて済む。1コースごとに買うより、2社統合のほうが規模を拡大するのは早いから。統合して安定的に出てくるキャッシュフローは、すべてのステークホルダーに還元できる。ゴルファーにとっては、設備投資を増やすことができ、ムリな運営はしないということがメリットだ。たとえば1コースに1日70組入れれば、コースメンテナンスは十分できない。統合のシナジーが出てくれば、70組でなく50組でゆったりプレーしていただくことが可能になる。そうしたコース環境や設備投資の面で、メンバーやビジターに還元できる。

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10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

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