【吉野家】鍋×ラーメンの意欲作『牛肉玉ラーメン鍋膳(とんこつ)』の"秀逸ぶり"──他社が追随しづらい「オンリーワン」の要素とは

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「吉野家」はラーメンの土俵で専門店と戦うのではなく、鍋の土俵にラーメンを迎え入れるという戦略を選んだ。この判断は極めて理にかなっている。

「鍋膳」のクオリティは既に市場から高い評価を得ており、その枠組みに麺を落とし込むことで他社が追随しづらいオンリーワンな商品が誕生した。「牛肉玉ラーメン鍋膳(とんこつ)」は、ラーメンカテゴリーにおける変化球でありながら、王道の鍋膳の延長線上にある商品として自然にラインナップできている。

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あくまでも“ラーメン”でなく“ラーメンin鍋”なのである(筆者撮影)

直球勝負に出るか、変化球がくるのか、要注目

「吉野家」が今後、麺メニューをどうしていくのかには要注目だ。直球のラーメンはグループ内の専門店に任せ、変化球で工夫していくのか、はたまた直球メニューが出てくるのか、業界としても気になるところだ。

今回の商品は直球のラーメンでは到達し得ない、鍋という強みを軸にした「吉野家」らしいラーメンのあり方を示しており、今後の「吉野家」における麺メニューの大きな流れを決める一品になるかもしれない。

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今後どんなメニューが展開されるのか、目が離せない(筆者撮影)
【もっと読む】『マツコの知らない世界』でも注目、ラーメン日本一を争う山形・新潟の「ラーメン文化」が奥深すぎる! ラーメン消費額で常に上位も“納得の理由"では、ラーメンを生活文化として育んできた山形県と新潟県における地域の風土、食の知恵、行政の戦略、民間の挑戦の歩みについて、詳しく解説している。
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井手隊長 ラーメンライター/ミュージシャン

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いでたいちょう / Idetaicho

全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター。「東洋経済オンライン」「マイナビニュース」「AERAdot.」等の連載のほか、コンテスト審査員、番組・イベントMCなどで活躍中。近年はラーメンの「1000円の壁」問題や「町中華の衰退事情」、「個人店の事業承継」など、ラーメン業界をめぐる現状を精力的に取材。テレビ・ネット番組への出演は「羽鳥慎一モーニングショー」「ABEMA的ニュースショー」「熱狂マニアさん!」「5時に夢中!」など多数。東洋経済オンラインアワード2024にて「ソーシャルインパクト賞」を受賞。その他、ミュージシャンとして、サザンオールスターズのトリビュートバンド「井手隊長バンド」や、昭和歌謡・オールディーズユニット「フカイデカフェ」でも活動。著書に「できる人だけが知っている 『ここだけの話』を聞く技術」(秀和システム)がある。

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