「三つ折りスマホ」ファーウェイに続きサムスンも投入 "折りたたみ競争"で際立つアップルの遅れ
そして本体を閉じれば6.5インチのディスプレイを持つ一般的なスマートフォンの姿となる。3枚のディスプレイが重なった状態になることから本体の厚みは12.9mmとやや厚みがあるものの、ケースを付けたスマートフォンと考えれば十分許容できるだろう。重量は309gでスマートフォンとしては重いものの、タブレットと考えれば逆に軽いくらいだ。
日本では横方向に折りたたむことのできる折りたたみスマートフォンを出しているメーカーはサムスン電子とグーグルのみだったが、12月にはZTEが「nubia Fold」を発表した。とはいえ折りたたみスマートフォンを見たことも触ったこともないという人が大半だろう。折りたたみスマートフォンという製品が知られるようになったのは2019年にサムスン電子とファーウェイが製品を出してからであり、それからすでに6年がたった。しかし製品価格が高いことや、参入メーカーが1国を除いて少ないことから未だにニッチな製品に留まっている。
その1国である中国では、ファーウェイ、シャオミ、オッポ、オナー、ヴィヴォと同国の大手メーカーが毎年のように折りたたみスマートフォンを出している。各社の折りたたみスマートフォンは自社製品の中でも最も価格が高く、プレミアムモデルという位置づけになっているのだ。特にファーウェイの折りたたみスマートフォンの人気は高く、中国国内の折りたたみスマートフォンのシェアでは断トツになっている。
ファーウェイが昨年発売した「Mate XT Ultimate Design」は世界初の3つ折りスマートフォンであり、サムスン電子を出し抜いて同社が先に製品を発表したことに驚きの声が上がった。従来の2つ折りスマートフォンでは実現できなかった「スマホ+タブレット」という機能を初めて実現したモデルである。さらに日本円で40万円以上という価格も注目を集め、中国企業のCEOなどがこぞってこのモデルを買っている。ファーウェイの3つ折りスマートフォンは実用性が高いだけだけではなく「富の象徴」と呼べる製品になったのだ。
「AIスマホ」として便利な折りたたみスタイル
折りたたみスマートフォンは自分の使うものではないと考える人も多いことだろう。何と言っても価格が高く、また本体を閉じたり開いたりするのは面倒、という意見も聞かれる。スマートフォンの使い方が今までのように1つのアプリを使うだけ、ならば従来のスマートフォンでも特に困ることはない。だが最近はグーグルのGeminiをはじめ、スマートフォンで利用できるAIアシスタントの普及が始まった。



















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