元・大和証券部長が考える「日経平均5万円」は通過点にすぎない、その理由とは何か?

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東京カブストーリー
「企業自身が株価を上げようとし始めた」今、日経平均株価5万円は通過点でしかないと、米村吉隆氏は指摘する(写真:よねやん/PIXTA)
10月27日に史上初めて日経平均株価が5万円台に乗せてから1カ月以上が経過した。この要因について、大和証券に25年間勤務し、投資銀行部門・法人部長を経て独立に至るまで上場企業サイドの意思決定に深く関わってきた米村吉隆氏は、「高市新政政権への期待、企業の好決算、AIブームなど、さまざまなトピックがあるが、根本には『企業自身が株価を上げようとし始めた』ことがある。それを踏まえると日経平均株価5万円は通過点でしかない」と指摘する。著書『東京カブストーリー』(当社刊)を上梓したばかりの米村氏が指摘する、日本企業の大きな変化とは?

企業が株価を上げるべき理由

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今までの日本においては、株価は「市場が勝手に決めるもの、企業がコントロールできないもの」という考えが主流でしたが、本来はそうではありません。企業自ら目標KPI(重要業績評価)に定め、中長期的に上げていくべきものなのです。

では、企業が株価を上げないといけない、その理由を株式会社制度の本質からひもといていきましょう。

あらゆる企業は、なんらかの社会課題をビジネスによって解決するために設立されています。そこで必要になるのは、いわゆるヒト・カネ・モノです。

・社会課題解決という大きなビジョンを胸に事業を行うヒトが経営者であり社員。
・ビジョンとヒトを信じてカネを投じるのが株主。
・カネで事業に必要となるモノを買って、会社が動き始める。

いま世の中に存在する会社はみな、こうやって誕生しているのです。

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