元・大和証券部長が考える「日経平均5万円」は通過点にすぎない、その理由とは何か?

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株価を上げていくこと、つまり前出の表でいう⑥株主へのバリューである利益を将来にわたり大きくし続けることは、①顧客へのバリューである売上高をたくさん上げて、②取引先からたくさん仕入れ、③たくさん賃金を支払って、④たくさんおカネを借りて、⑤たくさん納税していくことにほかなりません。

6つのステークホルダーからみてもその会社はなくてはならない存在です。顧客はその会社のサービスを利用し、取引先は仕事を得られる。従業員は給料をもらい、銀行はおカネを貸せ、地域社会は税金を受け取れるわけですから。

冒頭のお題に戻りましょう。

「企業はなぜ株価を上げなければならないのか」

日経平均5万円は通過点

株価は、企業が生み出す将来の利益の見立てです。中長期的に利益を増やすことは、5つのステークホルダーの期待を満たした結果です。

――答えは「あらゆるステークホルダーを幸せにするため」です。

いかがでしょう。企業が株価を上げなければならない理由について、ご理解いただけたのではないでしょうか。

株価は、企業自ら目標KPIに定め中長期的に上げていくべきもの。であれば日経平均5万円、通過点にすぎませんよね。

米村 吉隆 オーシーズパートナー株式会社(OOCZ Partner Inc.)代表取締役

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よねむら よしたか / Yoshitaka Yonemura

元・大和証券株式会社投資銀行部門法人部長。1977年生まれ。立教大学卒。ハーバード・ビジネススクール修了(PLD)。大和証券投資銀行部門にて18年間にわたり上場企業の資金調達やM&A、投資家・株主対応、コーポレートガバナンス改善など企業価値向上施策を支援。主なクライアントは自動車、電機、半導体などのグローバル製造業から、総合商社、ITまで多岐に及ぶ。インベストメント・バンキング・カバレッジ業務を統括する法人部長を務めたのち、2025年に独立しオーシーズパートナーを設立。「企業価値向上の主役は社員」を出発点に、中長期的株価上昇を目指した企業変革の伴走支援を展開する。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。

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