メールで｢勉強になりました｣と送る人は三流以下…では､一流の人は何を送る？

仕事ができる人の「お礼」は、ハードルが驚くほど低く設定されています。

「いただいたアドバイスの本、帰りの電車で早速Amazonで注文しました！届くのが楽しみです」

「教えていただいたツール、さっそくアカウント登録しました！これから触ってみます」

たったこれだけでいいのです。全部やらなくてもよく、「着手した」「動いた」という事実さえあれば、相手にとっては十分すぎるほどの「お礼」になります。

アドバイスをした側からすれば、「自分の言葉で相手が動いた」という事実こそが最大の報酬です。この「Amazonでポチりました」というたった一行の報告が、定型文の「勉強になりました」の何十倍もの威力を持って、相手の承認欲求と「応援したい気持ち」を刺激するのです。

AIには真似できない「返報性の原理」

なぜ、これが「最強の生存戦略」になるのでしょうか。それは、人間心理の根幹にある「返報性の原理（何かをしてもらったら、お返しをしたくなる心理）」を活用できるからです。

AIは、どんなに高度な質問に答えても、「こいつのために一肌脱いでやろう」とは思いません。しかし、人間は違います。

自分のアドバイスに対して、「即座に反応し」「実行に移し」「感謝を伝えてくる」そんな部下や後輩がいれば、人間は理屈抜きで「可愛い」と感じます。そして、「次はもっといい情報を教えてやろう」「こいつにチャンスを回してやろう」という心理が働きます。

これが「可愛げ」という技術の正体です。