コロナでも、インフルでも、肺がんでもない…若い人の「急な息苦しさ」に潜む怖い病気の正体――「肩や背中が痛い」「深呼吸で痛む」は要注意

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手術のタイミングは医師や医療機関によって異なるが、坪島医師は2回発症した人には手術を勧めることが多いという。「2回経験した人は、3回目を起こす確率が非常に高いためです」(坪島医師)。

近年は手術時の負担を減らす工夫も進んでおり、従来3カ所だった切開を1カ所(12mm程度)で行う方法を実施する施設もある。傷も小さいため、手術後の痛みが少なく、回復も早いという。

自然気胸の手術後の再発率は、25歳を過ぎると自然に数%まで下がってくる。それまでどう治療をしながら、再発を防いでいくかが課題だ。

10~20代といえば、進学、受験、修学旅行、就職活動、結婚など、さまざまな重要なイベントを控えている時期でもある。それらと気胸の発症がぶつかることもあり、坪島医師のもとにも「受験前に手術すべきか」などといった相談が寄せられるという。

自然気胸の手術は状況によって、術後2~3日で退院できるケースと、数週間の入院に及ぶケースもある。坪島医師は「患者さんの年齢、生活環境、今後の予定などを総合的に判断して治療方針を決める」と話す。

手術後のダイビングは厳禁

気胸の治療や手術をしたら、再発を防ぐために、日常生活の中でもさまざまな注意を払う必要も出てくる。

「とくに手術後1カ月間の無理は禁物です。重い荷物を持つなど、息をこらえる動作はNG。運動部の場合は部活動を休むことをお勧めします」と坪島医師。

坪島医師が患者に伝えている日常生活の注意点を以下にまとめた。なかでも禁忌は「スキューバダイビング」「喫煙」だという(※外部配信先では図表を閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。

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