日中の緊張が高まる中で…高市政権の《外国人政策》見直しに対する外国人の本音は?不動産購入に熱心な中国人、困窮するベトナム人などに聞く

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筆者は長く教育業界に携わり、日本語学校との縁も多い。現場からの声を聞く機会は少なくないが、最近は各校で留学生の保険料納付状況を厳しく確認する動きが強まっているようだ。未納が判明すれば、学校側が学生に納付を促す対応を取るという。

ある日本語学校の教員によれば、保険料を納めていない学生はごく少数に限られる。その背景には2つの理由がある。ひとつは単なる支払い忘れ、もうひとつは経済的事情による納付回避だ。後者の場合、生活の困難さが影を落とし、制度の周知や支援のあり方が改めて問われている。

都内のビジネス系専門学校に通うベトナム人留学生(23歳)に取材をした。国民健康保険料の納付状況について話を聞くと、彼は「払っていない」と答える。

「毎月、コンビニとウーバーでアルバイトをして、月収は6万~8万円ほど。家賃が3万円で、学費も払わなければならない。家も貧しく、仕送りは望めない」と、彼は語った。

同情はしたが、保険料の未納は制度上の違反であることも伝えざるをえなかった。Uさんは日本での就職を希望している。「これから保険料を払う。そうしないと、ビザ更新と就職ができない」と彼は決心した。

日本は「排外的」になっているのか?

日本留学を予定する中国の学生の中には、外国人政策の転換によって日本が一層「排外的」になるのではないかと不安を抱く人もいる。

こうした不安は丁寧にほどいていきたい。排外主義とは、本来、外国人や異文化を社会から排除しようとする思想であり、多文化共生や移民受け入れに否定的な立場を指す。一方、外国人政策の見直しは、資源配分や危機対応といった現実的な必要性に基づくもので、排外主義とは別の次元の議論である。

それでもなお、ネット上では排外的な言説が目立つことがある。その背景には、発信者自身の内面にある葛藤や、将来への漠然とした不安が潜んでいるのではないか。行き場のない不安が、他者への拒絶として表れてしまうのだろう。

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