健康保険証｢12月1日期限切れ｣の大誤解！ 実質使える期限と選べる3つの受診方法とは？

ただ11月中旬に発表された厚労省の通達により、そのような場合でも2026年3月末までは、暫定的に従来の健康保険証が利用できるようになりました。

これは、マイナ保険証への移行期間であることを考慮した特例措置です。もし、期限切れの健康保険証を持参して病院や薬局を受診しても、医療費が10割負担になるわけではなく、保険診療であれば自己負担は3割で済みます。

この措置はすべての加入者が対象で、国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入している人も同様です。つまり、実質的には来年3月末までは、これまでと変わらない取り扱いになるということです。

2026年4月以降の選択肢は3つ

では、暫定措置が終わる来年4月以降はどうすればいいのでしょうか。基本的には、マイナ保険証を使うこととされています。しかし、実際にはさまざまな事情でマイナ保険証を使えない人に配慮して、医療機関での本人確認方法には複数の選択肢が設けられます。

選択肢は、おもに次の3つです。

①マイナ保険証

国が特に推進しているのが、マイナンバーカードに健康保険証の機能を載せた「マイナ保険証」を使う方法です。病院や薬局に設置された専用のカードリーダーに、マイナンバーカードをかざすことで本人確認ができ、保険診療を受けられます。

利用するには、まずマイナンバーカードを発行する必要があります。また、マイナンバーカードを健康保険証として利用するための登録手続きをしておく必要もあります。

②スマホのマイナ保険証

今年9月からは、スマートフォンにマイナ保険証を搭載できるようになりました。これは、健康保険証の利用登録がされたマイナンバーカードを持っている場合に利用できる方法で、スマホに「マイナポータルアプリ」をインストールしてマイナ保険証の機能を追加します。

マイナ保険証を搭載したスマートフォンがあれば、病院や薬局にマイナンバーカードを持っていかなくても、スマホをカードリーダーにかざすだけで受診できます。

スマホのマイナ保険証を利用する場合でも、実物のマイナンバーカードをマイナ保険証として併用できます。