睡眠不足が認知症と死亡リスクを高める! 《"自称ショートスリーパー"は慢性的な睡眠不足なだけ》長生きしたいなら「7時間寝る」がいい理由

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

その理由は完全には解明されていませんが、長時間眠る人の中には糖尿病、心血管疾患、呼吸器疾患、うつ病などの潜在的な疾患が隠れている場合が多いと考えられます。活動量の低下やベッドで過ごす時間の増加が、結果的に睡眠時間を長くしている可能性もあります。

こうした背景があるとはいえ、2つの大規模解析の結果は一致しており、2025年にアメリカ・オクラホマ大学が発表したより精度の高い研究でも同様の結果が報告されています。

やはり、「睡眠は短すぎても長すぎてもリスクになる」というのは間違いないようです。

「眠らなすぎ」に注意を払おう

私は睡眠専門医として、日々多くの患者さんが「睡眠より仕事を優先する」「余った時間でしか眠れない」と話すのを耳にしています。

少なくとも、世界一睡眠不足の日本人は、「眠りすぎ」よりも「眠らなすぎ」に大きな注意を払う必要があると思います。

心身ともに豊かで長い人生を送るためには、まず自分にとって最適な睡眠時間(多くの成人では7〜8時間前後)を確保することが不可欠です。

そのうえで、残った時間を仕事や勉強、趣味にあてる——。この順番を守ることが、健康を保ち、寿命を延ばす最も確実な方法のひとつなのです。

ぐっすり! 1万人を治療した専門医が教える最強の睡眠メソッド
『ぐっすり! 1万人を治療した専門医が教える最強の睡眠メソッド』(徳間書店)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします
渥美 正彦 睡眠専門医、上島医院院長

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

あつみ・まさひこ / Masahiko Atsumi

1997年大阪市立大学医学部卒業。上島医院院長。睡眠専門医、精神科専門医。

2017年よりYouTubeチャンネル「睡眠専門医渥美正彦」を開設。睡眠障害、不眠症、うつ病、双極性障害(双極症・躁うつ病)などの【そこが知りたかった!】を情報発信。

日本人の睡眠時間を1時間のばし、心の病気で命を絶つ人を10分の1に減らすことを目指す。

著書に、『睡眠専門医が教える!子供が朝起きなくなったときに、親子で読む本』(セルバ出版)、『子どもの発達障害がよくなる睡眠の教科書』(マキノ出版)がある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事