巨人の「選手名なし」ユニホーム3年。スター選手減、日替わりスタメンで「選手の名前がコールされないと、誰だか分からない」の声

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巨人がユニホームに名前を入れなくなった23年の10月、現役時代にエースナンバー18を17年間背負った球団OBの堀内恒夫氏も、自身のブログに「来シーズンのユニフォームにはどうか名前を入れてください。よろしくお願いしますね」と要望をつづっていた。

OBでも名前を覚えにくいのだろう。

歴史的には、日本のプロ野球草創期から長い期間、どの球団も背番号だけのユニホームだった。背中に選手名が入ったユニホームを初めて採用した球団は1964年の大洋(現DeNA)。

70年代に他球団も次々と導入し、巨人は長嶋茂雄監督が就任2年目の76年から選手名を背面に入れた。

「王さんが背中に『OH』と表記されたユニホームを着てグラウンド上に姿を現した時、新鮮に感じたのを覚えています。ファンの反応も良かったですよ。

当時も『背番号だけでは選手の名前が覚えられない』という要望がありましたから。1978年に広島と近鉄が採用して、12球団のユニホームに選手名と背番号が入るようになりました」(スポーツ紙編集委員)

巨人が選手名の入っていないユニホームを再び採用したのは、時代の流れに逆行した印象を受ける。

スター選手が多かったら…

巨人の球団OBはこう指摘する。

「顔を見て名前がすぐにわかるスター選手が多かったら、巨人の今のユニホームも受け入れられると思うんですよね。

例えば阪神だったら、近本光司、中野拓夢、森下翔太、佐藤輝明、大山悠輔と主力がレギュラーで固定されている。

今年の巨人みたいに試合に出る選手がコロコロ変わるようだと、ユニホームの背番号だけでは名前が覚えられない。1人でも多くの選手が活躍して、常勝軍団として脚光を浴びれば、ユニホームの印象が変わると思います」

巨人では今オフ、主砲の岡本がポスティングシステムを使ってメジャーに移籍する可能性が大きい。ベテランの域に入った坂本や丸も来季以降、毎試合出場を続けるは難しいだろう。

スター選手が少なくなっていく中で、巨人は来季も球団の哲学を貫くために名前なしのユニホームを続けるのか。あるいは新しい野球ファン開拓のためにも、選手名を入れたユニホームを復活させるのか。

(ライター・今川秀悟)

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