巨人の「選手名なし」ユニホーム3年。スター選手減、日替わりスタメンで「選手の名前がコールされないと、誰だか分からない」の声

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巨人は2023年シーズンからNIKEがデザインした現在のユニホームに変更し、背中には背番号だけで選手名を入れなくなった。球団の公式サイトでは、変更したデザインの意図について次のように記している。

「大きな変更のひとつが、ユニホーム背面から名前をなくし、背番号のみとした点です。MLBニューヨーク・ヤンキースと同じ、背番号のみのシンプルなデザインに。

これは、巨人軍が持つ『FOR THE TEAM』の精神にも通じています。2018年、原監督は監督復帰会見で『勝つことが最大の目標であり、巨人軍は個人軍であってはならない』と語りました。

その言葉の真意は、常に最大の目標である勝利に向かって、選手・チーム・フロントが一丸となることです。背負うものは個人の功名心でなく、ファンへの想い。決して壊れることのない、その決意の表れです」

巨人のサイトに記されたように、背番号のみのユニホームはヤンキースを踏襲したものだろう。

ヤンキースでは「選手の存在が球団を超えることはない」という哲学から、伝統的に選手名を入れないユニホームを使っている。やはり伝統があるレッドソックスもホーム用ユニホームでは背番号のみの表紀だ。

「ヤンキースは球団の哲学によって1929年からユニホームに名前を入れていません。100年近い歴史があるので、ファンの間でもこのスタイルが定着している。

ヤンキースファンから『選手名を背中に入れてほしい』と変更を求める要望は聞いたことがないですね」(米国駐在の通信員)

球団OBも「名前を入れてください」

だが、他のほとんどのメジャー球団は、選手名をユニホームに入れている。それは、選手個人の功名心というよりは、ファンに名前を覚えてもらいやすいというメリットが大きいためだろう。

侍ジャパンが世界一に輝いた23年のWBCを機にプロ野球を見るようになったという30代女性は、こう話す。

「選手名がユニホームに入っていたほうが名前を覚えやすいのは間違いないですね。

大谷翔平や山本由伸、佐々木朗希が気になってテレビでドジャース戦を見るようになりましたが、ユニホームに名前が入っているので他の選手の名前も自然に覚えました。

巨人は坂本、岡本、丸と阿部慎之助監督以外は、背番号を見ても名前が分からない。気になる選手を見た時に『この人誰だろう』とスマホで調べるんですけど、なかなか覚えられないんですよね。

コアなファンの方たちにすれば問題ないんでしょうけど、新規のファンを増やしたいなら、ユニホームに名前を入れたほうが親切かなと感じます」

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