【冬用ダウン】ノースフェイスVSワークマン「価格差8倍は商品思想の違い」両方試した正直な感想

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中身を比較すると、ノースフェイスはダウン80%、フェザー20%。裏地はPERTEX QUANTUMで、軽量と保温を両立している。

ノースフェイス マウンテンダウンジャケット(ND91935)」
(筆者撮影)

対してワークマンは、800フィルパワーのFusion Downに“X Shelter断熱αシート”を重ねている。この素材、ただの中綿ではない。

ワークマン エックスシェルター断熱αプレミアムギガパフ
(筆者撮影)

ミクロン単位の独立気泡が外気を遮断し、内部の熱を逃さない。家の壁にある断熱材をそのまま服にしたような発想だ。マイナス30度の環境下で3分後、外側はマイナス2.6度、内側は31.7度になる。北海道の真冬でも、身体の中だけ春の東京という計算になる。clo値は5.76で、一般的な高級ダウンの3倍近い保温性だという。

ワークマンの内側には「X Shelter」「800 Fill Power」「DropTech Fabric」と技術名が並ぶ。

ノースフェイスが“静かな信頼”を象徴するなら、ワークマンは“見える科学”で勝負している。

街で着てみた──駅ホームの風が教えてくれたこと

気温10度と北風が少し冷たく感じる朝、駅のホームに立った。まずはノースフェイス。ジップを首まで上げると、冷気は完全に遮断される。まるで透明なシールドに包まれているようだ。風は当たっても体には届かない。けれど、数分もすると肩にずしりと重みがのしかかる。改札を抜け、電車が来る頃には汗がうっすらにじみ、フードの内側に熱がこもっていた。

「守られすぎる」ことが、これほど疲れるとは思わなかった。雪山を歩くなら最高だろうが、ここは都会の駅ホーム。防御力が、少し過剰だった。

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