人気は野球部をしのぐほど。変わる「高校eスポーツ」の価値――「通信制の生徒に青春」「チームワーク学ぶ」

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プロゲーマーについてはっきりとした定義はないため、2005年にスポンサーがついたSIGUMA選手を起点とするのか、2010年8月に「世界で最も長く賞金を稼いでいるプロゲーマー」としてギネスブック認定されたウメハラ選手なのか、その始まりに関しても諸説あります。

「eスポーツ元年」と呼ばれる2018年には、一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)が設立され、eスポーツの振興・研究・発展を行う体制が整えられました。

JeSUは、プロライセンスの発行を行っており、これを所持しているかがプロゲーマーとなるための条件の1つとなっています。

「eスポーツ」という言葉は2011年頃から使われ始めたといわれており、諸説ありますが、韓国のeスポーツ番組の配信、制作をしているOGNのジェネラルマネジャーのイム・テジュ氏がアメリカのゲームイベントを観たとき「まるでスポーツだ」と言ったことが始まりだといわれています。

その背景もあり、便宜上、eスポーツは競技性があるものを指すことが多い傾向があります。

ゲーム配信者とは何か?

プロゲーマーと同じく、ゲームをプレイし、人に見せることで職業としているのが、ゲーム配信者や、ゲーム配信をおこなうユーチューバーやVチューバーです。

一部のトップ配信者以外の多くの配信者が職業として成り立つようになったのは、ニコニコ動画のクリエイター推奨プログラム(2011年)やYouTubeのパートナープログラム(2012年)などの広告収入、Twitchのビッツ(2016年)やYouTubeのスパチャ(2017年)などの投げ銭、またはそれらのサービスのサブスクリプションなど、マネタイズができるようになってからです。

かなりの視聴者数や再生数がないとまとまったお金にならない広告収入と違い、少なくても大きく支援してくれる人がいれば成り立つ、投げ銭とサブスクリプションの登場は大きいといえます。

プロゲーマーも以前は大会の賞金やスポンサーからの支援、所属チームからの給料などが収入の大半を占めていました。しかし、コロナ禍に入り大会が激減したことで、動画配信を行うようになり、動画配信はプロゲーマーにとっても重要な収入源となりました。

それにより、大会に出て勝つことを目指す競技者という側面に加えて、セルフプロデュース的な側面を備える人が増えてきました。

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