「巨額の政府債務」「失われた30年」と言われながら…日本がいまだに《世界で有数の裕福な国》であるワケ。今後の日本が"選ぶべき道"とは

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しかし、トランプ政権が掲げる「アメリカ・ファースト」政策や保護主義的な動きは、この安定した関係に、新たな緊張をもたらす可能性を秘めています。

世界最大の債務国と債権国という、非対称でありながらも絶妙なバランスの上に成り立ってきた世界の経済秩序は、今、大きな転換点を迎えているのかもしれません。

改めて直視しておきたい「人口減少」という課題

日本の圧倒的な対外的な金融力とは裏腹に、国内では、あらゆる経済問題の根底に横たわる、最も深刻かつ不可避な課題が、静かに進行しています。

それが、「人口減少」という、巨大な時限爆弾です。

2025年現在、日本の人口動態は、極めて厳しい状況にあります。総人口は減少を続け、経済の担い手である生産年齢人口(15~64歳)は、加速的に縮小しています。

その一方で、65歳以上の高齢者人口は、すでに総人口の29%を超え、世界で最も早く、最も深刻な高齢化社会に突入しています。この人口構造の不可逆的な変化は、経済のあらゆる側面に、連鎖的な悪影響を及ぼしています。

第1に、社会保障制度の危機です。

減少する現役世代が、増大する高齢者世代を支えるという構造は、年金、医療、介護といった社会保障制度に、耐え難いほどの負担を強いています。

第2に、国内市場の縮小です。

人口が減れば、モノやサービスを買う消費者の数も減ります。これは、国内需要の構造的な停滞につながり、企業の成長を困難にしています。

第3に、深刻な人手不足にもかかわらず、実質賃金が伸び悩むという「賃金停滞の罠」です。25年6月時点で、日本の実質賃金は前年に比べて1.3%減少し、賃上げが物価上昇に追いついていません。

そして第4に、経済全体の活力の低下です。

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