出社して働く人が、なぜ「替えのきかない人材」になり始めているのか

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同じ世代なら、いつも顔を合わせている若手のほうにより手間をかけて教えるし、チャンスも与えようと思うのが人情です。

対面のコミュニケーションがないがゆえに、「いつでもAIに代替できる人材」「教えがいのない人材」と見られてしまうことは、キャリア形成において非常にマイナスが大きいと言えます。

「とりあえず顔を合わせておく」ということは、自分を守るためにも有効なのです。

ポイントは「AIと違う土俵に立てるかどうか」

最近ではブルーカラービリオネアという言葉が生まれています。主にアメリカで、配管工や電気整備士など、フィジカルなブルーカラー職種で稼ぐというトレンドです。AIにより多くの仕事が無くなっていく中、このトレンドはより広がっていくでしょう。

しかし、何もブルーカラーになることだけが答えではありません。知的業務が中心のホワイトカラーであっても、AI時代に生き残る術はあります。

それが「フィジカルな価値を出す」ということです。

AIがいくら発達しても、喫煙所や飲み会でこっそり聞いた本音や背景情報を把握することはできません。コミュニケーションを通じて信頼されるということもできません。

「君だから任せたい」「あなただから発注したい」と言ってもらえるのは、AIにはできない人間ならではの価値です。AIと競うのではなく、AIと違う土俵に立つことでホワイトカラー職種の価値がより際立ち、替えのきかない人材になっていくのです。

もちろん、これは「リモートワークが悪い」という話ではありません。リモートワークは確かに便利だし、上手く活用すれば生産性も上がります。重要なのは、バランスだということです。

最近リモートワークばかりでオフィスに行っていない、雑談をしていない、社内の情報をキャッチアップできていないという人は要注意です。ある日突然、「あなたの仕事はAIに切り替えることにしました」と言われる可能性も高いです。

「AIにできる仕事ばかりしていないか?」

定期的に自身に問いかけてみることをオススメします。

三浦 慶介 株式会社グロースドライバー代表取締役社長

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みうら けいすけ / Keisuke Miura

1983年生まれ。一橋大学法学部卒業。サイバーエージェント、リヴァンプ、グロース上場企業スパイダープラスのCMOを経て2025年に独立。ゲーム・小売・飲食・教育・建設Techなど幅広い業界で事業成長を牽引。会員数150万を超えるヒットゲームの開発、数百万人が利用するCRMアプリの企画・開発、年間数十億円を運用するマーケティングチームの内製化、1年で生産性を160%改善する営業改革など、業種・業界を問わない事業成果を実現。現在は「AI時代の人材育成×事業戦略」を専門に、事業成長の伴走支援と知見の体系化に取り組む。著書に『AI時代に仕事と呼べるもの』(東洋経済新報社)がある。

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