出社して働く人が、なぜ「替えのきかない人材」になり始めているのか

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リモートワークに向いている仕事の多くは「デジタルで完結する、定型的な業務」です。

つまり、決まった手順で進められる仕事、明確な指示に従って遂行できる仕事、成果物がデジタルデータである仕事などです。

具体的にはプログラミング、記事作成、デザイン、書類処理、データ入力、資料作成などが該当します。これらは確かにフルリモートでも問題なく進められるでしょう。

しかし、よく考えてみてほしいのです。これらの仕事は、まさにAIが得意とする領域ではないでしょうか。

記事作成・コード作成・デザイン作成などは、”依頼通り作るならば”、AIでできてしまいます。最近話題になったOpenAIの”Sora2”などの動画生成AIをみるかぎり、AIではクオリティ不足などという議論はすぐに意味をなさなくなっていくでしょう。

「リモートでできる」ということは、「決まった通りにやる仕事」であり、それは「AIで代替しやすい仕事」でもあるのです。

対面だから生まれる「非定型な仕事」の価値

一方、出社して対面で働くからこそできることは何か。

顧客や上司や同僚との会話、それを通じて微妙な空気を読むこと、対面でしか得られない情報を収集すること、それを通じて信頼関係を築くことなどです。

要するに「対面のコミュニケーション」です。

例えば、昔は喫煙所でのコミュニケーションも多くありました。そこで居合わせた人との会話から得られる情報の価値は侮れないものがありました。筆者も、コンサルティング先の経営陣を社内の喫煙所で待ち構えて会話をすることで、次回提案の内容を握ったりしていました。

このように、「提案の本番の前に喫煙所で勝負を決める」といった動きは、AIには難しいでしょう。

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