猿が人間に進化した?高い木の葉っぱを食べようと首を伸ばしたキリンの子孫が残った?いまだに多くの人が誤解している進化論
進化は「適応しようとした努力の結果」なのだろうか?(写真:Coomama/PIXTA)
よく自己啓発書などで「努力と根性」を勧めるために、ダーウィンの進化論を持ち出す例を見たことはないだろうか。
「キリンの首が長いのは、高い木の葉っぱを食べようと努力したから」なのだと。がんばって環境に適応できた者だけが、この地球上で生き残ってきたのだというのだ。
この説を多くの人が信じているが、実はまったくの誤解なのである。
ダーウィンの進化論によると、努力した者が生き残るわけではないし、時間をへるにつれて猿が進化して人間になったわけではないことがわかる。
人類が知っておくべき英知をわかりやすくまとめたことで、世界で300万部の大ベストセラーになっている『全人類の教養大全 0』では、進化論の「2つの大誤解」を検証している。
なぜかみんなが進化論について信じていること
人類の誕生について語る前に、まず進化が何なのかについてまとめておこう。
さまざまな生物が環境に適応して変化したことで現在の姿になったという進化論の世界観は、地域、文化、宗教を超えて広く受け入れられている。だけど、まわりの人に聞いてみると、ほとんどが進化論について誤解していることに気づく。
だからここからはまず進化論に関する主な誤解を2つ解いていきたい。
2つの誤解というのは、「環境に適応する過程で得た遺伝的形質は子孫に遺伝される」というものと、「進化は線形的に起こる」というものだ。
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