老後の蓄えを狙う「オレオレ詐欺」45歳首謀者がタワマンの隠れ家で"何者か"に襲われ卒倒、逮捕 『子供部屋同盟』2章①

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でもどうやって復讐代行サイトを探せばいいのか分からない。健人は怪しげな外国語サイトの検索窓に“復讐”“代行”などと何度も打ち込んでは検索を続けた。でも検索結果に現れるのは、やはり怪しげな外国語サイトばかりだ。健人は諦めてウインドウを閉じた。

と、閉じたはずのウインドウが、自動でいくつも開いていく。マルウェアにでも感染したのだろうか。慌ててウインドウを閉じていくも、その中に妙な日本語サイトを見つけた。

子供部屋同盟

復讐代行の報酬は動機

8ビット調で記されたロゴの下には「Revenge Agency System」と小さく記されている。次のページに記された“通信部”をクリックすると、チャット画面が開いた。健人には、L39番というIDが与えられている。

──ハロー、ハウロウ、こちら通信部のジョン・万次郎でございます。

通信部のジョン・万次郎──? 健人は戸惑いつつも、チャット画面に文字を打ち込んでいく。

──こちらでは復讐を請け負ってくれるのですか?

──悪戯レベルからタヒレベルまで、幅広く請け負っております。

万次郎から、復讐レベルなるものが送られてきた。SからDの五段階があり、最上位のSクラスには“ぶっ殺す”と記されている。ぶっ殺す……、ぶっ殺す──?

──つまりどういうことでしょうか?

──つまりぶっ殺すということです。

──それは犯罪では……。

──法律という枠の中に当て嵌めて考えるならば、もちろん犯罪です。それを言うならばSからDまですべて犯罪です。

唖然としているうちに、万次郎からは次のテキストが送られてくる。

──もちろん慈善事業じゃないので、報酬はお支払いいただきますがね。

──どれくらいのお金が必要なんでしょう?

──我々は報酬に金銭は要求しておりません。動機を要求しております。

彼が何を言っているのかまったく理解できない。俺は騙されているんだろうか──、そう思いながらも簡単に依頼内容を説明する。

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