ネットで決める"進路"の落とし穴――「先生を信じられない」時代の子どもたちに東大生が伝えたいこと

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漫画『ドラゴン桜』の桜木先生
(漫画:©︎三田紀房/コルク)
「頭がいい」といわれる人の特徴になるような能力というのは、先天的に決められている部分があると考える人が多いのではないでしょうか。
その考えを否定するのが、偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠氏です。漫画『ドラゴン桜2』(講談社)編集担当も務めた西岡氏が、後天的に身につけられる「東大に合格できるくらい頭をよくするテクニック」を伝授するこの連載。
連載を再構成し、加筆修正を加えた『なぜか目標達成する人が頑張る前にやっていること』が今年発売され、好評を博しています。連載第210回は、SNS時代に潜む進路選択の落とし穴についてお話しします。
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ネットが決める「進路」

なぜか目標達成する人が頑張る前にやっていること
『なぜか目標達成する人が頑張る前にやっていること』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

最近、学校の先生からよく聞く相談があります。それは、「最近の学生は、進路選択の幅が非常に狭くなっている」というものです。

例えば、これは自分が北海道の高校の先生から聞いた話なのですが、先生が「この成績なら、東京の私立大学でも十分狙えるよ」とすすめたところ、生徒から「いや、北海道から出たくないんで」「東京は怖いってネットに書いてあったんで」と返されたのだとか。

令和の世の中、こうした“地元志向”は全国的に広がっている状況があります。もちろん地元で学びたいという選択自体は尊重されるべきですが、その理由が「ネットの印象」や「聞いた話」だけである場合、可能性を自ら狭めてしまうことになります。

また、地方の話だけでなく、東京の高校でも別の意味で“進路の幅が狭い”現象が起きています。「お前の成績ならこの国公立大学はどうだ?」と言っても、「えー。国公立大学は5教科も勉強しなきゃいけないから面倒くさいって、ネットで言われてるじゃないですか。私立文系なら3教科でコスパがいいからそっちにします」と返される、といった声はいろんな学校で聞きます。

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