「赤字にならない?」→赤字だった
2025年6月、深刻な米不足から米が高騰し、「古古古古米」が出回ったことが話題になっていたある日、筆者は「ほっかほっか亭」を利用した。
購入したのは490円ののり弁。古米や古古米、ひょっとしたら古古古古米を使っていても文句の言えない値段だ。そう思ってごはんをひと口食べて驚いた。もっちりみずみずしく、噛むとほんのり甘い。新米のようなおいしさだったからだ。隣で食べていた息子と顔を見合わせ、「ごはんがおいしいね!」とハモってしまった。
どうして米不足の折に、あんなにクオリティの高いごはんを安価で提供できたのか。赤字にならないのか――。大きなお世話だが商品開発責任者の信木竜司さんに尋ねたところ、本当に赤字だった。
2025年3月期、ほっかほっか亭を含む親会社ハークスレイの中食部門売上高は過去最高173億2500万円を記録するも、米の高騰を受けての値段調整が追いつかず、FC加盟店のマイナスを本部で吸収したからだ。
2024年の第1・第2四半期の営業利益は赤字、しかしその後、値段調整で黒字に転じる。2024年3月期は2億5900万円を計上。だが2025年3月期、再び営業赤字約7000万円に転落している。


















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