ミスキャンを通して新しい友人ができたことも、松田さんにとっては大きな出来事だった。
「普通、ミスコンの候補者って『バチバチしてる』と思われるかもしれないんですが、私の代は候補者同士の仲が本当に良くて。私のミスオブミスの表彰式にも、全員がわざわざ東京まで応援に来てくれましたし、今でもたまに会ってご飯に行ったりしているんです」
大学時代に新しくサークルや部活に入るチャンスを逃した松田さんにとって、ミスキャンは「生涯の友」ができたきっかけでもあったのだ。
ミスキャンに出たことで広がった可能性
一般的に、「ミスコン出場者」=「アナウンサーや芸能界を目指す人」と思われることは非常に多い。しかし、筆者はミスコンの取材を重ねるにつれて、意外にも「大学生活で何かを成し遂げたい」といった理由でミスコンに出る人が多いことに気付いた。それは今回取材した松田さんも同様であった。
そして、松田さんはその成長の証しとして、ミスコンを通じて得た経験やスキル、初めて知った自分の適性を生かして就活に挑み、損害保険会社から営業職の内定を得た。
「人前で話すのが苦手だった私が第1志望の会社で営業職の内定を獲れたのは、間違いなくミスキャンに出場したおかげです」
なんときれいな結末だろう。1人の人間の成長譚として、これ以上のものがあるだろうか。
しかし、話はここでは終わらなかった。
「……実は、ミスキャンに出たことは、最近まで隠していたんです」
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